第二次世界大戦時のアメリカ空軍発祥の服のクラシック、MA-1は誕生から現在まで数十年の歴史を誇ります。飛行服史上、不朽の名作と称されるMA-1。このジャケットの正式名称は、「ジャケット・フライヤーズ・男性用インターメディエートタイプMA-1」(MIL-J-8279)といいます。人類史上初のナイロン素材をマテリアルに採用したB-15の後を受けて、近代化が図られたそのスタイルはBー10から受け継がれてきた襟のムートンを省略したことが最大の特徴。70年代から80年代にかけて、MA-1は最も流行した服の一つで、アメリカの街ではMA-1を纏った人がよく見受けられました。そのショート丈のスタイルとクラシックなアーミーグリーンは、強烈なミリタリー感とワイルドな雰囲気を醸し出します。

 


MA-1の前身はB-15で、この時期にはジェット機の普及に伴い、パイロットスーツはより耐久性があり、安全でなければなりませんでした。そこでMA-1が誕生しました。MA-1はショートジャケットとしてデザインされ、狭いコクピット内での安全な動きを確保するため、複雑な機器スイッチにこすれないように工夫されています。また、左袖のアームバッグには2本以上のペンを収納でき、異なる色のペンで地図の位置をマークするのに便利です。 1950年代中期に開発・採用されて以来マイナーチェンジを繰り返しながら20年ものスパンにて着用されました。特筆すべきは後に追加されたオレンジの裏地です。アメリカ軍がオレンジの裏地を採用したのは、飛行中に機器の故障や戦闘で遭難した場合、パイロットがMA-1ジャケットを裏返しに着ると、それが救命ジャケットに変わるからです。オレンジは肉眼で見える最も遠い色であり、サメが恐れる色でもあります。目立つオレンジは、救助隊が遭難したパイロットを簡単に見つけるのに役立ちます。 今ではレトロのトレンドの中で、世界で最も名を馳せたミリタリーウェアと言っても過言では無い、ナイロン製フライトジャケットがMA-1なのです。